循環器内科
主な診断内容は、冠動脈疾患(心筋梗塞・狭心症)、心不全、不整脈が中心です。また、冠動脈疾患の基礎となる高血圧・脂質異常症・糖尿病・SAS(睡眠時無呼吸症候群)についても、早期発見の見地から治療を行っています。
冠動脈検査については、最新鋭の320chCTによる冠動脈造影CTはもちろん、腎機能低下の患者さんには造影剤を使わない冠動脈MRIにて対応できます。循環器医師が24時間スタンバイしていますので、心筋梗塞などの緊急性の高いカテーテル治療にも迅速に対応しており、下肢閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル治療もあわせて、県内でもトップクラスの治療件数を誇っています。
治療・検査案内
心・血管疾患とは
心・血管疾患:「サイレントキラー」
心・血管疾患は癌と同様に、症状が無いまま病状が進行し、症状が現れたときは重症となっており、時には死に至る危険性の高い、いわゆる「サイレントキラー」です。心・血管疾患は日本の場合、65歳以上の女性における死亡原因の第1位です。
心・血管疾患から心臓発作、脳卒中、足の切断および死亡に至る場合があります。生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満)、家族歴、喫煙の方に多い病気です。
虚血性心疾患とは
よく聞かれる「心筋梗塞」や「狭心症」をまとめて「虚血性心疾患」といいます。
「虚血」とは「血がない状態」を意味します。つまり心臓に十分血がいきわたっていない状態が「虚血性心疾患」です。
心臓に栄養を送っている血管が硬くなったり(動脈硬化)血管の内側が狭くなるなどの原因で、血液が十分に心臓の筋肉(心筋)にいきわたらなくなったとき、心臓は酸欠(虚血)状態となり、胸痛などの症状としてあらわれます。高齢者や糖尿病の方は激しい痛みを感じないこともあります。
血管の内側にたまったコレステロールのかたまり(血栓といいます)が血管を完全にふさいでしまうと、その先の心臓の筋肉には酸素が届かず細胞が死んでしまうのです。それが心筋梗塞です。心筋梗塞の急性期死亡率は50%とされています。また、命をながらえた場合でもいったん死んでしまった部分の心筋は元には戻りません。
心・血管疾患の検査
虚血性心疾患の診断を確実にし、治療方針を決める上で、心電図検査、運動負荷心電図、ホルター心電図、血液検査、心臓超音波検査、ABI検査などを行う必要があります。心臓MRI、CT検査や冠動脈造影・ 左室造影を行うことが可能です。
最終的には、最も確実かつ治療に即した検査方法として、腕・手首・足の動脈から挿入した管(カテーテル)から冠動脈に造影剤を注入する冠動脈造影を、どこが狭窄しているのか、どの程度狭くなっているかを知るために行います。術者・器具の進歩がめざましく、以前と比較して非常に安全かつ低侵襲に行うことが可能となっております。
虚血性心疾患の治療
食事・運動療法、生活習慣の改善
ダイエット、塩分制限食、禁煙などは必須となります。生活習慣の改善は、薬物療法、血管形成術などの治療効果や他合併症などを防ぐうえで必須となります。塩分制限、禁煙などは栄養士、禁煙外来とも連携して行っております。適切な運動療法も有効です。
薬物療法
発作が起きたときには発作を鎮めるためにニトログリセリンなどの硝酸薬を舌下に入れて、そこで溶かして速効を期待します。一度でも発作を経験した人は常に舌下錠を携帯します。
発作予防のためにはベータ遮断薬、持続性硝酸薬、カルシウム拮抗薬などが使われます。また、血栓ができないようにアスピリンなど(抗血小板薬)も使われます。より長期的にはコレステロール値を下げるスタチン製剤も必要です。
冠動脈形成術(PCI、PTCA)
薬を飲んでいても発作が起こりやすいとか心筋梗塞になる可能性が高いときには、カテーテルを使って狭くなった血管を拡げる治療を行います。
血管の中で風船をふくらませて拡げる「風船療法(POBA)」やステントという金属の網でできた管を血管の中に留置する「ステント療法(PTCA)などがあります。
経皮的血管形成術(Percutaneous Transluminal Angioplasty:PTA)
風船のついたカテーテルを用い、狭窄部位や閉塞部位を拡張します。部位により、ステントと呼ばれる金属性の管を血管の中へ留置します。
腎動脈形成術
腎動脈形成術(ステント治療)は、足の付け根の動脈から、細い管(カテーテル)を入れて、狭くなった部分まで送り込み、風船状の器具で血管を広げたうえ、再び狭くならないよう筒型のステントを血管内に置く治療法です。
不整脈
不整脈ってなんですか?
不整脈とは、心臓の脈拍が正常とは異なるタイミングで起きるようになった状態の事です。
不整脈には多くの種類があり、自覚症状がなく健康診断で初めて指摘されるような場合から、自覚症状があり日常生活に差し支えがあるような場合まで様々です。心拍数が少なくなる不整脈(徐脈)では、めまい・ふらつき・心拍出量低下による倦怠感等が現れます。一方、心拍数が多くなる不整脈(頻脈)では、動悸・息切れ・めまい等の症状が現れます。また予定されていないタイミングで脈が生じる期外収縮では、脈が飛ぶ等の症状がありますが、自覚症状がない事もあります。
不整脈の種類や自覚症状によっては、早期の治療が必要となります。
徐脈性不整脈
洞不全症候群
心臓の電気活動を担う洞結節と呼ばれる部分の機能が鈍くなったり、洞結節から心房への電気刺激の伝導が悪くなったりする事から引き起こされる病気です。
房室ブロック
心臓には大きく分けて、心房と心室という部屋が存在します。心臓は心房と心室が規則正しく協調運動をする事が不可欠であり、房室ブロックとは心房から心室への電気信号がうまく伝達しない病気です。
頻脈性不整脈
心房細動
本来は一定のリズムの電気活動で動く心房が無秩序に電気活動をしている状態で、不規則な脈となります。自覚症状がなく健康診断で初めて指摘される場合や、動悸・めまい等の自覚症状がある場合があり、加齢と共に発生率が高くなります。突然死のリスクと直結する事はほとんどありませんが、脳梗塞を引き起こす危険性が高くなります。
心房粗動
心房が250~350回/分で収縮する不整脈です。心房のすべての電気信号が心室へと伝わるわけではありませんが、心房細動と同様に脳梗塞を引き起こす危険性が高くなります。
心房頻拍
心房内に存在する異常な電気信号を発生させる興奮部位が原因となる不整脈です。
発作性上室性頻拍(房室結節リエントリー性頻拍、房室回帰性頻拍)
心房が原因で脈が速くなり、突然の動悸等の症状を伴う事が多い不整脈です。
心室性期外収縮
心室内に存在する異常な電気信号を発生させる興奮部位が原因となる不整脈です。期外収縮自体は特に問題がない事も多いですが、頻発していたり自覚症状が強い場合は治療の対象となります。
心室頻拍
心筋梗塞等で障害を受けた心筋の周囲に異常な電気信号の伝達経路が形成されて、電気信号が回り続けて心室を頻回に拍動させてしまう事で起こる不整脈です。
心室細動
心室が1分間に300回以上で不規則に震える状態の不整脈です。この状態になると心室が正常に機能しなくなり、いわゆる心停止と呼ばれる状態となります。
不整脈ってどんな検査をするの?
※不整脈は発作が起きているときに検査を行えば、多くは診断が可能です。しかし、不整脈脈発作が起きていないときに検査をしても異常が検出できないため、発作時に検査をする事が重要です。
12誘導心電図
手首、足首、胸の数箇所に電極をつけます。検査時間は5分程度で終了します。
ホルター心電図
携帯用の小型心電計を用いて、長時間(24時間)にわたり心電図を記録します。10分程で検査機器の装着は完了しますが、検査開始から24時間、眠るときも含めて装置を付け続けます。検査の解析には、約1週間かかります。
植込み型心電図
大きさは1cm×5cm程の小さなスティック状をしており、胸の皮膚を1cm程切開し、機器を皮膚の下に植え込みして使用します。約2~3年間心臓を24時間モニタリングして発作時の心電図を記録します。
採血
不整脈の元になるような基礎疾患(心不全、電解質異常、甲状腺機能異常等)が無いか確認をします。
心臓超音波検査
超音波を用いて、心臓の形態や動き、血液の流れを調べる検査です。胸にゼリーを塗り、そこにプローブと呼ばれる超音波発信器を軽く押しあてて検査を行います。患者さんの疾患や状態等で異なりますが、検査にかかる時間は約30分程度です。
トレッドミル検査
運動をしながら心電図を記録します。安静時では分からない心電図の変化や血圧・心拍数の変化を見て、運動中の心臓の状態を評価します。
不整脈ってどうやって治療するの?
徐脈
ペースメーカー
心拍数低下による症状(労作時息切れ、めまい、意識消失等)を改善する目的で手術を行います。心拍数が低下した際にペースメーカーから電気刺激を与えて心拍数を維持します。
頻脈
投薬
不整脈の種類により、不整脈の発作を予防する・不整脈を停止させる薬(抗不整脈薬)や血液の固まり(血栓)を予防する薬(抗血栓薬)等、種々な薬剤を組み合わせて使用します。
薬物療法は入院や手術を要しませんが、治療効果が不安定な事が多いです。
カテーテルアブレーション
不整脈を起こす原因となっている異常な電気興奮の発生個所を焼き切る治療です。
足の付け根の太い血管からカテーテルという細い管を挿入し、不整脈の原因部分に対して熱を加えます。薬物治療が不整脈の症状を抑えることを目的とした治療法であるのに対し、カテーテルアブレーションは不整脈の根治を目指す治療法です。
カテーテルアブレーションで様々な不整脈を治療することができますが、不整脈の種類や患者さんの状態によって、治療による根治率や再発率は異なります。一回の治療では不十分で、複数回の治療が必要な場合もあります。アブレーション治療は主に薬物療法では症状の緩和が不十分な人や根治治療を希望する人に対して検討されます。
虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)・不整脈・心筋症・心不全・下肢閉塞性動脈硬化症・弁膜症・経皮的冠動脈形成術・末梢動脈血管内治療・カテーテルアブレーション・心臓カテーテル検査・ペースメーカー・植込み型心臓モニタ
当院では、カテーテルアブレーション全国症例登録研究[J-AB2022]に参加しています。詳しくは下記(オプトアウト文章)をご覧ください。
心・血管疾患の早期診断で命を守りましょう!
心・血管疾患は癌と同様に早期に発見することが重要です。 循環器疾患(心・血管疾患)は、心臓だけでなく全身の血管の疾患でもあるため、心臓、足、脳だけでなく、他の重要な臓器への血流にも影響を及ぼします。
適切な心機能と血流がなければ、体の他の部分も徐々に損なわれていきます。
三愛病院循環器内科では次のような症状を扱っています
- 発作性の胸痛や胸の不快感(特に労作時)
- 呼吸困難
- 動悸(特に著しく速いまたは遅い場合や脈が乱れる場合)
- 失神
- 歩行時のふくらはぎの筋肉痛(休むと改善する)
- 下肢の冷感やしびれ
- 浮腫
循環器内科の対象疾患
- 虚血性心疾患:心筋梗塞、狭心症
- 心不全(急性、慢性):虚血性心不全、拡張型心筋症など
- 不整脈:心房粗細動、発作性上室性頻拍(WPW症候群など)、心室頻拍、心室細動、房室ブロック、洞不全症候群
- 弁膜症:大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症
- 心筋症:拡張型心筋症、肥大型心筋症
- 末梢動脈疾患(PAD)
検査
- 320列CT
- 3.0T MRI
- 4D エコー(超音波検査装置)
- ABI(血圧脈波)
CT/MRI/4Dエコーについては、「最新医療設備のご案内」に詳細を掲載しておりますので、よろしければご覧ください。
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休診代診
外来担当医表
循環器内科
※受付時間に変則あり
■ は女性医師です。
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松橋 論宜 小山 修平 |
中田 晃孝 |
鈴木 菜穂子 〜11:30 |
中田 晃孝 大熊 慧 第1.2.4.5 |
ペースメーカー外来 第2・4 大熊 慧 〜11:30 |
中田 晃孝 |
| 午後 |
鈴木 菜穂子 |
− |
市川 健一郎 第4・5 〜14:30 松橋 論宜 |
− |
小山 修平 |
渡邊 雄介 不定期 樋上 不定期 |
担当医表(PDF版のダウンロード)
担当医師
副院長
中田 晃孝
循環器内科
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松橋 論宜
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鈴木 菜穂子
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大熊 慧
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小山 修平
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